ISDN 導入記.targz

この記事は、1996年にわたしが ISDN 回線 (INSネット64) を導入したときの記録です。申し込み時点からリアルタイムで執筆していました。ADSL や光回線が普及した現在では古い記事ですが、こういう時代もあったという記録を兼ねて残しておきます。

ISDN開通編

やっとINSネット64が開通しました。今回は、ISDNへの切換工事と機器の設置から64Kbpsの高速接続の様子をレポートします。


INSテレホーダイの番号を決める

8/5にNTTから連絡が入る。「INSテレホーダイの番号はいかが致しましょう」。前回、営業所に行ったときには、INSテレホーダイに移行する際の登録電話番号を変更するかどうかを保留していたので、後日連絡をもらうことになっていたのだ。結局、1つだけ登録番号を変更して、もう1つはそのままにした。

また、このとき工事日の最終確認を行った。8/8の午後ということになった。

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DSUとTAの設置

いよいよ工事日になった。平成8年8月8日の「末広がり」の日である。8時頃、日課であるNIFTY巡回を行う。工事は午後なので、まだ電話回線が生きている。それから近鉄京都駅まで「8・8・8」の記念入場券を買いにでかけた。

午後1時頃に帰ってくると、電話回線が死んでいる。受話器を取ると「プーッ・プーッ・プーッ」と鳴る。工事担当者が来てないのに電話回線を殺されてしまった:-)

とりあえず、工事担当者が来る前にDSUとTAの設置をすることにした。「ISDNスターターキット」なので、機器の設置は自分でできるのだ。

まず、ケーブル類の用意をする。「ISDNスタータキット」から2線の電話線・簡単接続キット (2個口コネクタと4線の電話線のセット) ・モデムケーブルを取り出す。これらを次の図のように繋いだ。まだ、モジュラージャックを電話回線に繋いではいけない。

       2個口コネクタ (終端抵抗付き)   モデムケーブル
            ↓              ↓
□−−□【DSU】■−−−□−−−■【TA】ディジタル□−−−□【Macintosh】
  ↑       ↑   ↑     アナログ1 □−−−□【電話機】
2線の電話線    4線の電話線     アナログ2 □−−−□【モデム】
                           ↑
                       下2本は2線の電話線

2線の電話線は普通のモジュラージャックが付いている電話線で、4線の電話線は大きめのモジュラージャックが付いている電話線だ。アナログ機器 (電話機・モデム) を繋ぐ電話線は今まで使用していた物を流用する。なお、MN128はMacintosh のモデムポートに、モデムはプリンタポートに接続した。これではプリンタが使えないので、プリンタを使うときはケーブルを差し替える必要がある。

注意しておきたいのが、ACアダプタの設置場所だ。TAの電源が切れると電話が掛けられないので、安全な場所に設置すること。

結線が終わった段階で、試しにモジュラージャックを電話回線に繋いでみた。MN128の電源を入れてみても、当然ながらエラー表示が出て使用できない。再び、モジュラージャックを電話回線から外しておく。

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ISDN回線への切換工事

工事担当者が来たのは午後2時頃だった。NTTの指定業者の人である。工事は次のように進んだ。

まず、携帯電話 (当然ムーバ) で電話局にISDN回線へ切り換える指示を出す。そして、ISDN回線用のテスターで切り替わったか調べる。ISDN回線に切り替わったら、電話局に電話して回線の試験を依頼する。数分後、OKの連絡が入って、めでたくISDNが使用可能となる。あらかじめ機器の設置をしていたので、スムーズに進行した。

最後に「工事内容内訳書」をもらう。基本工事費1000円・交換設備工事費1000円と消費税で2060円だ。代金は電話代と一緒に請求されるので、その場で支払う必要はない。もし、工事現場で代金を請求されたら、それはニセ業者なのでNTTに連絡しなくてはならない (どうやって?) 。

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プロバイダに繋いでみる

Kyoto-inet に繋ぐための設定をする。MN128に付属のFreePPP用設定ファイルをコピーしてもいいのだが、手動で設定することにした。

初期設定用のATコマンドはモデムと少し違う。基本は「AT&Q5$S12」だが、Macintosh の場合は「AT&C0&D0」が必要だ。ここに、ビジー状態を検出するための「ATX2」と工場出荷状態に戻す「AT&F」をつけて「AT&FX2&C0&D0&Q5$S12」にするとよい。フロー制御を行うための「AT\Q3」は入れない

従来の初期設定を変更するとトラブることがあるので、設定前に「PPP Preferences」を捨てて再起動する。そして、最初から設定をやり直すとよい。

ポート速度は64 Kbps以上である「115200 bps」または「230400 bps」にする。間違っても「57600 bps」以下にしてはならない。

フロー制御は「なし(None)」にした方が無難だ。FreePPPで「フロー制御あり(CTS&DTR)」にして、MN128もフロー制御を行う「AT\Q3」の設定にすると、回線がつながらないからだ。

FreePPP2.5の設定

設定が完了したら、メニューバーの「FreePPP menu」から「Open PPP Connection」を選択して接続する。わたしの場合は、以上の設定でうまく繋がった。

さすがに64Kbps は高速だ。Kyoto-inet の個人会員ホームページのリストを読み込んでみると6.0K〜7.6K bytes の速度が出る。120K bytes もあるリストが20秒で読める。モデムなら40秒以上かかってしまう。ISDNにしてよかった〜。

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アナログ機器用の設定をする

最後に、アナログ機器の設定をしよう。そのままでもアナログ機器が使えるのだが、「マルチアンサー」などの高度な機能を使う設定をして、さらに快適に使用したい。

マルチアンサーというのは「コールウェイティング」 (加入電話でのキャッチホン) と同じサービスを、「フレックスホン」の契約なしで使用できるMN128独自の機能だ。電話機が1つしかなくても、通話中に別の電話を受けられる。もし、電話機が2つあればマルチアンサーを使用する必要はない。

MN128の設定を変更するためには通信ソフトが必要だ。Macintosh 用通信ソフトとしては、フリーソフトの「Casterm」や商品版の「Jterm3.0」などがある。今回はJterm3.0を使用した。設定手順は次の通りである。

  1. アナログポートに繋いだ機器を設定する。ポート1に電話、ポート2にモデムを繋いだので「AT@E1=0@E2=1」とコマンドを送る。
  2. 着信ポートの設定をする。ポート2のモデムに着信させる必要はないので、ポート1のみ着信する「AT@K0=1」とする。
  3. マルチアンサーを使用するため、「AT@O1」とする。
  4. マルチアンサーを使用するには「話中着信」を行う必要がある。ポート1のみ話中着信するように「AT@N01=1」とする。
  5. 以上の設定をフラッシュメモリに保存するため「AT@B」とする。

これでマルチアンサーが使用できる。設定画面は次の通り。

アナログ機器の設定

なお、以上の設定は「ダイヤルイン」や「フレックスホン」を契約していないときに有効である。これらの契約をしている場合は設定が異なるので、TAの説明書をよく読んで各自で設定してほしい。

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感想

一般家庭にISDN (INSネット64) を引くのは、比較的簡単だ。インターネットを楽しみたいなら、加入電話からISDNに変更することをお薦めします。TAも安くて高機能なものが多数登場していますし、工事もさほど待たされないようです。やるなら、今すぐとりかかると良いでしょう。難点は、電話番号が変わる可能性があることです(;_;)。

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